PWC in Porterville, South Africa.

小雨のロンドン、さすがにちょっと暖かくはなってきましたが、
南アフリカの灼熱の太陽がすでに恋しいサトユキですこんにちは。
やっぱり夏が好きだー。

PWC南アフリカが終わりました。
早速それをネタにブログをと思ったんですが、
大会レポートは次号に書くし、やらかしたことはやっちまっただ。に書くし、
うーん、どう書いていいものやら…。まあ成り行きで書いてみようと思います。
超個人的目線で。

この大会のセレクションに通ったとき、最初は相棒に大反対されました。
治安に非常に問題があるから絶対行っちゃダメ、と。
海外赴任者家族に問題があったら、日本に帰らなちゃいけなくなるからとも。
そこで、冬の間ケープタウンに住んでタンデムパイロットをしている
マケドニア人の友達に連絡を取り、空港に迎えに来てもらえるようにお願いし、
絶対にひとりで行動することのないような段取りをつけて、再度交渉。
何とかOKをもらうことができたのでした。
が、ひとつ条件が。

変なところに降りて危ない目に遭わないよう、毎日ちゃんとゴールに降りること。

そんな無茶な!(´Д`)
いや、そうしたいのは山々なんですけどね。毎回。


そんなこんなで、初南アフリカ上陸。暑い、というか熱い!
日差しがスゴイ。乾燥がスゴイ。何度塗りなおしても汗で日焼け止めが流れて、
鼻の下とか唇とか、水膨れでぐちゃぐちゃになってました。
しかも風が強い。なかなか過酷なコンディションです。


日本チーム。左から宇野選手、平木選手、廣川選手、サトユキ。あと堀口選手が席をはずしてます。

練習日。街まで飛んで帰れず、いきなり途中で降りちゃいました。
てかこんなフラット、どう飛んでいいか分からないんですけどー。

いよいよ大会スタートです。
初日は友達がクラッシュしてしまい、ヘリ出動でタスクキャンセル。
2日目は57kmタスク成立、
3日目、4日目は強風でタスクストップで、両日とも鼻くそみたいな点数しかつきませんでした。

なんだか気持ち良く飛べないなー。
フラットが広すぎてどう飛んでいいか分からないし…。
と思っていたら、廣川選手に言われたんです。
「女子3位まであと6点だよ。入賞して、スーパーファイナル行こうよ!」とな。

(・∀・)え!?そうなの!?狙える位置にいるの?私!

はい。おだてられると調子に乗って、木に登るどころかそのまま落ちるタイプの私です。
5日目、グッドコンディション&グッドタスクで大量ゴールの日に、
痛恨のボムアウト(ぶっ飛びのことを、英語でこう言います)。

茫然としすぎて、悔しさすら感じませんけど、どうしましょう?
あー、とりあえず相棒に電話でもしようかな?

で、声聞いた途端、なんかいきなり泣けてきて。
「今日はもう、アホっていうより下手だった。もうどう飛んでいいか分からない(TДT)」
すると相棒は言ったのでした。
「下手なのは今に始まったことじゃないでしょう?何を言ってるの?」とな。

Σ(´Д`)そうでした!私ってば、何を勘違いしちゃってたんだろう!?


降りたのは平野の真ん中。このあと2時間半歩きました。死にかけた。

6日目。やっぱりボムアウトながら、昨日よりはちょっと楽しく飛べてだいぶ気楽に。
だって下手だもーん。自分が楽しい飛びをするしかないんだもーん、みたいな。

そして女子ビリで臨んだ最終日。
スタート後、ずるずる遅れて最後尾のポジションに。でもなんか、別に焦らずにいられました。
昨シーズン通して見つけた自分の今のテーマをやっと思い出したんです。
それは、遅れない、急がない。ザッツオール。

後ろの高い位置から、全体を見渡して、ルートを観て、考えて
先のガーグルは競う相手じゃなくてあくまで空気の動きを教えてくれる目印で。
そうやって、ガーグルの上にかぶせて、次のガーグルにジャンプして、またジャンプして。
時にはガーグルをパスしてその先の斜面に突っ込んで、またジャンプして。


最後は20kmのロングファイナルグライドでした。


ゴール!高度余りすぎ!


ゴール上空で歓びの記念撮影。

気づけば、トップから10分も遅れないタイムまで追い上げられていたのでした。
40〜50人くらい、一気に抜いたことになります。わーお。自分でもびっくり!


嬉しすぎて踊ったり、啓子さんに抱きついたり。一人で大騒ぎしてましたすんません。


そんな啓子さん、さすがの女子優勝です。レジェンドは違うなあ!おめでとうございます!

悔しくて泣いたり、嬉しくて踊ったり。
パラグライダーって、コンペって、やっぱり最高に楽しいし、
それをできる環境にいるというのが本当に幸せだなあと、改めて実感したのでした。


アフリカのサンセット。感動的に美しかった。しかも毎日。


今回チームに混ぜてもらった仲間。
左から南アフリカ出身のステファン、マケドニア人でケープタウン在住のイゴール
ブルガリア人でケープタウン在住?のコンスタンチン。
というわけで、次はマケドニアブルガリアに飛びに行く当てができました。
こうやってどんどん友達が増えていくのもパラ&コンペの楽しみです。

そんな感じで、明日からモロッコに行ってきます。今度はフリーフライト&取材。
去年大会で会ったモロッコ在住のイギリス人パイロットと一緒に、アトラス山脈を飛ぶ予定。
天気がイイといいなー(・∀・)☆